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2022年03月

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LTE通信機能搭載ドローンとして国内初、一度に複数の砂防ダム点検を実施

LTE通信機能搭載ドローンとして国内初、一度に複数の砂防ダム点検を実施

~「エアロボウイング」が、DXによる安全で効率的な山間調査に貢献~

エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)と株式会社建設技術研究所(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)は、エアロセンスで開発・設計・製造・販売を一貫して行っている垂直離着型固定翼ドローン(VTOL:Vertical Take-Off and Landing Aircraft)「エアロボウイング(Aerobo Wing)」を使用し、8基の砂防ダム(※1)を一度に点検する実証実験を、LTE通信機能を搭載したドローンとして国内で初めて(※2)実施しました。

 

従来は、山奥にある砂防ダムの点検には人が現地に足を運んで確認していました。しかし近年は、労働人口の高齢化の一方、異常気象に伴う災害の増加により、人が現地に行かなくても済む安全で効率的な点検が求められています。

 

LTE通信機能を搭載したエアロボウイングの使用により、人による現地点検が不要になるだけでなく、麓などの安全な場所から離着陸して広範囲に点在する砂防ダムを一度に確認することも可能になりました。今回の点検箇所に人が立ち入る場合、通常は1~2日かかります。本機を使用することで、現地立ち入りが不要であることに加え、その飛行時間が10分以下であるため、点検時間の大幅な短縮も実現しました。本機を利用した山間調査のDX(デジタルトランスフォーメーション)は、定期点検よる災害予防、および砂防ダムへの人の立ち入りが困難となる災害直後の緊急調査などでの活用も期待されています。

 

※1:水ではなく土や砂、石等を人工的にせき止め、土砂災害を防ぐダム。
※2:2022年3月、エアロセンス調べによる。

点検対象の砂防ダムと飛行ルート.png
図1:今回行われた実証実験における点検対象の砂防ダム(砂防堰堤)と飛行ルート概要

エアロボウイング(Aerobo Wing)の特長

  • 最大時速100km、最大航続距離50km、100haの広域も1回で飛行・撮影が可能
  • 高低差がある山間部でも、旋回飛行により使用電力を抑えて上昇・下降が可能
  • LTE通信や高出力無線にも対応可能で、見通しのない山間部や広範囲も飛行可能

ウイングロゴ付き.png


【エアロボウイングの特長】

一般的に、砂防ダムは山奥の広範囲に転々と存在する上、山間部では飛行経路の高低差が大きいことが多く、マルチコプター型ドローンではバッテリーを多く消耗してしまいます。そのため、離着陸を砂防ダム1基ごとに繰り返す必要がありました。

 

VTOL型ドローンのエアロボウイングは、最大時速100km・最大航続距離50kmという特長により広域調査が可能です。加えて、経路上に高度差のある場所でも、水平飛行に移行したのち旋回上昇・旋回下降を利用することで、マルチコプター型ドローンと比べて使用電力を大幅に抑えることができます。また、離着陸時は垂直飛行となるため、単純な固定翼ドローンでは困難な狭い場所からの離着陸も可能です。一方、山間部での広範囲な飛行では、山奥までの見通しのない飛行経路となり、離発着場所にあるドローン操作端末と本機の間の通信が他の山に遮断され、飛行制御や映像伝送ができなくなってしまうことが課題でした。

 

今回、エアロボウイングにLTE通信機能を搭載することにより、山間部でも通信が遮られずに安全な飛行・砂防ダムの点検を実現しました。また、ドローン写真測量として定量的な三次元データも得られるため、1フライトで複数の砂防ダムの土砂堆積割合の正確な数値を出すことができます。

 

【実証実験の概要】

2021年12月10日、国土交通省東北地方整備局管理下の福島県にある吾妻山の中腹において、実施しました。エアロボウイングを次のように飛行させて、砂防ダムの点検を行いました。

<実証実験詳細>

  • 飛行概要: 麓近くの荒川遊砂地から離着陸し、8基の砂防ダム上空を飛行し点検
  • 飛行のポイント:水平飛行へ移行後も旋回上昇を組み合わせてて適宜高度を上げながら山奥へ飛行し、見通しのない約5kmに渡る折れ曲がった経路沿いに8基の砂防ダムを点検
  • 飛行経路: 事前に設定したフライトプランに従って自動飛行
  • 砂防ダム確認事項: 砂防ダム内の土砂等の堆積の様子を三次元データで確認

離陸するエアロボウイング.jpg
図2:荒川遊砂地から垂直に離陸するエアロボウイング

砂防ダム画像.png

砂防堰堤拡大画像after.png
図3:エアロボウイング水平飛行中に撮影された8基の砂防ダムの画像(上)とその一部拡大(下)

 

エアロセンスは、LTE通信機能を搭載したエアロボウイングを活用することで、災害の予防や、迅速な復旧支援への貢献を目指します。

ドローン博物館「ドローンミュージアム&パークみの」にエアロセンスの産業用ドローン「エアロボウイング」のプロトタイプ機を展示

ドローン博物館「ドローンミュージアム&パークみの」にエアロセンスの産業用ドローン「エアロボウイング」のプロトタイプ機を展示

~初の国産ドローンとしての展示を開始~

株式会社ROBOZ(所在地:岐阜県恵那市、代表取締役:石田宏樹、以下、ROBOZ)は、運営する日本唯一のドローン博物館「ドローンミュージアム&パークみの」(岐阜県美濃市)にて、エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)の産業用ドローン「エアロボウイング」のプロトタイプ機の展示を2022年3月7日より開始しました。当博物館において、国産ドローンに関する初の展示となります。

また、展示記念として、同年3月17日と18日に岐阜県美濃市にて、このプロトタイプ機を元に実用化された「エアロボウイング」の法人向けデモフライト会を開催します。

今回の展示とデモフライトの2つの取り組みは、ドローンを広く一般の方に見て知って欲しいというROBOZの想いと、ドローンによる作業のICT化が様々な産業へ貢献できる可能性をもっと伝えたいというエアロセンスの想いが重なり、実施に至りました。ドローンがもたらす将来の日本の姿を考えるきっかけを提供したいと考えています。

エアロボウイング_Award.jpg旧VTOL_200806.png


図(左):実用化された産業用ドローン「エアロボウイング」(デモフライト予定)
図(右):「エアロボウイング」のプロトタイプ機(展示予定)

 

【展示の概要】

当博物館では、国産の垂直離着陸型固定翼ドローン(VTOL)である「エアロボウイング」の原点となるプロトタイプ機を展示します。エアロセンスは、2015年の創業当時にこのプロトタイプ機を発表し、開発を進めてきました。

「エアロボウイング」は最大時速100km・最大航続距離50kmという高速かつ長距離飛行の特長を持っており、建設・点検・災害対応・物流・農業を初めとする様々な分野の現場作業に対して、自動化・デジタル化・遠隔制御などによる生産性や安全性の向上をもたらします。特に本機はその特長を活かし、一回の飛行で広範囲の撮影や長距離移動が必要な用途に適します。プロトタイプ機を開発していた際も、将来的な物資輸送および広範囲な測量や点検を想定した飛行実験などに成功しています。本展示を通し、ドローン開発の歩みを感じてもらいたいと考えています。

また、エアロセンスでは、ドローンに関する開発・設計・製造・販売を一貫して国内で行っています。国産ドローンの展示は当博物館では初めてです。

 

【デモフライト会の概要】

 デモフライト会では、VTOLとして実用化された「エアロボウイング」が飛行します。本機が、滑走路を使わずに垂直離着陸し、高速水平飛行する様子を見ることができます。

 

<展示について>

  • 日時:2022年3月7日10時開始(「ドローンミュージアム&パークみの」の営業時間に準じます。)
  • 場所:ドローンミュージアム&パークみの(詳細は【ドローン博物館の概要】<博物館詳細>をご確認下さい。)

 

<デモフライト会について>

  • 日時:2022年3月17日13時及び18日13時開始(両日とも同内容になります。)
  • 場所:美濃市運動公園陸上競技場(美濃市曽代)
  • 対象:法人向け
  • 申し込み:ROBOZまでお申し込み下さい(「ドローンミュージアム&パークみの」HPにて事前受付制)。

※当日の天候により、中止となる可能性がございます。その場合は、3月15日中に「ドローンミュージアム&パークみの」HPに掲載します。

 

【ドローン博物館の概要】

「ドローンミュージアム&パークみの」は、手のひらサイズの20gくらいのドローンから10kg以上の産業用ドローンまで100台以上を展示する現存する日本で唯一のドローンの博物館で、屋外約5,000平方メートル、屋内約500平方メートル、水中約1,000平方メートルの空陸水ドローン専用飛行場を有し、ドローンのデモンストレーションを見ることもでき体験することができます。

観覧は無料で、希望者は有料のドローン体験教室や本格的なドローンスクールを受講することが可能です。合計500点以上のドローン本体や関連のパーツなど販売するドローンショップ「ROBOZ S.S.」を併設し、ドローンを購入してそのまま飛ばして楽しむこともできます。

屋内施設にはドローン体験可能な全天候型屋内運動場や合計100人まで対応可能な大小3つの研修室、ドローン制作工房、を含めドローンのことを学ぶことも可能です。

ドローンミュージアムロゴ.jpg
ドローンミュージアム写真.jpg

 

<博物館詳細>

 店名:ドローンミュージアム&パークみの
 所在地:岐阜県美濃市曽代117-14(長良川鉄道「梅山」駅より車5分)
 TEL:0575-38-9025
 営業時間:毎週月曜、金曜、土曜、日曜、祝日の午前10時から午後4時
 定休日:火曜、水曜、木曜
 URL:https://roboz.co.jp

 

【ROBOZ概要】

ROBOZは2017年10月からドローンオペレーター養成スクールを中心として、ドローン販売や空撮、農薬散布、災害救助、鳥獣害対策、ドローンを用いたICT教育、などを幅広く行うドローン総合会社です。

社名 株式会社ROBOZ
所在地 (本社)岐阜県恵那市上矢作町漆原99-1-1 
(美濃支社)岐阜県美濃市曽代117-14 
代表者 代表取締役 石田 宏樹
設立年月 2017年10月
事業内容 ドローンパイロット養成スクール、空撮業務、イベント請負業務、調査検査業務、 ICT教育、農薬散布、災害救助、販売等
その他活動 一般社団法人岐阜県産業ドローン協会代表理事、岐阜大学ゲスト講師、恵那南高校講師、岐阜県カワウ対策ドローン研究会メンバー
URL https://roboz.co.jp

【エアロセンス概要】

エアロセンスは、最先端のドローン、AI、クラウドで変革をもたらし、現実世界の様々な作業を自動化していくことで、社会に貢献していきます。

社名 エアロセンス株式会社
所在地 東京都文京区小石川5-41-10 住友不動産小石川ビル
代表者 代表取締役社長 佐部 浩太郎
設立年月 2015年8月
主要株主 ソニーグループ株式会社 株式会社ZMP 住友商事株式会社
事業内容 自律型無人航空機によるセンシング等とクラウドによるデータの処理・管理を組み合わせた産業用ソリューションの開発・製造・販売
URL http://www.aerosense.co.jp/ 

【お問い合わせ先】

※展示・デモフライト会に関しては、ROBOZにお問い合わせ下さい。

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