12月上旬に開催された「建設DX展」で、技術開発部統括部長の鈴木康輔が、「RXコンストラクション分科会 ドローンワーキンググループ」の活動について発表
22022年12月7日、東京ビックサイトで開催された「建設DX展」で、技術開発部統括部長の鈴木康輔が参加する「建設RXコンソーシアム 市販ツール分科会 ドローンワーキンググループ」の活動について発表を行いました。
分科会は同コンソーシアム会員の建設会社各社と、市販されているドローンの仕様や特徴、実際に現場で利用されている情報の集約、課題の洗い出しなどを行い、各メーカーやベンダーに共有することで建設現場でより使いやすい製品へと改良を図ることを目的としています。
鈴木は、冒頭で4月に行った分科会の参加企業各社へのアンケート調査の結果について報告。ドローンを利用した実例の情報共有や、現場での実証実験に関する情報を求める声が多く寄せられたことを述べ、商業用ドローン機体の諸元情報、通信機能、導入にかかるコストなどを一覧にまとめ報告するとともに、国産ドローンの利用メリットについても紹介しました。
実際にドローンがどのように利活用されているかの理解を促すために実施した、Skydio社とエアロセンスのドローンのデモ会の事例では、それぞれの機体が担える役割や特徴について紹介。他にも、航空法による規制の変化など、商業用ドローンの利活用において重要な情報の共有も行っていることについて述べました。
ドローンの利活用においてはさまざまな課題が存在する中、鈴木はエアロセンスが各種現場でのソリューション提供のため、研究開発から、製造、現場での運用、データ解析・管理まで一気通貫で提供する自社の体制について紹介。ハードウェアからクラウドシステムまで統合できるエンジニアリング力、人工知能の活用などの独自性が強みであることに加え、当社製ドローンの特徴である「超長時間」(監視・警備関連のソリューション)、「超高精度」(測量ソリューション)、「超広域」(広域飛行ソリューション)についても紹介しました。(下図参照)
エアロセンス 技術開発部統括部長 鈴木康輔
さらに、今後は非GPS環境下でもソリューション提供を行うため、SLAM技術(※)を用いた小型ドローンの製品化に向け現在研究開発を行っていることについても述べ、今後のドローンワーキンググループの活動計画について報告。2023年度も引き続き情報収集やデモを行い、課題整理を継続し、2024年に取りまとめを行う予定であることを報告しました。
他にも、バイタルセンサーワーキンググループ、アシストスーツワーキンググループの方々がそれぞれの活動についても発表され、建設現場においてさまざまなツールを活用することで安全確保や生産性の向上に活用できることについて紹介されました。
エアロセンスは今後も、さまざまな活動を通じてドローンの利活用に関する情報発信や開発、企業活動を通じて現場での生産性の向上に貢献してまいります。
※ SLAM:(Simultaneous Localization and Mapping、位置特定と地図作成を同時に行う技術)
今回意見交換会に参加した各社の実施内容や実証実験計画の発表の際、当社取締役の嶋田は2023年1月に実施した「首都高速道路における災害発生時の無人航空機の本格導入に向けた訓練」の事例を紹介。
長距離の飛行が可能なVTOL機の強みを生かした首都高速道路の点検においては、機体の利点を十分に生かせること、同時に首都圏での飛行の際は複数のLTE通信の混線などにより通信状況が不安定になる課題があることについても述べました。
会場内に掲示されたドローンワーキンググループの活動を紹介するパネル