
エアロボを活用した「DID地区における採算性を確保したドローン配送の検証」についての実証実験の動画が公開されました
エ2021年9月と2022年1月に行われた、「レストランから家の前まで」のテイクアウトのドローン配送サービスについて、実証実験の様子の動画が公開されました。ぜひご覧ください。
この実証実験は、兵庫県・新産業創造研究機構(NIRO)実施の【令和3年度】ドローン先行的利活用事業によるものです。
エ2021年9月と2022年1月に行われた、「レストランから家の前まで」のテイクアウトのドローン配送サービスについて、実証実験の様子の動画が公開されました。ぜひご覧ください。
この実証実験は、兵庫県・新産業創造研究機構(NIRO)実施の【令和3年度】ドローン先行的利活用事業によるものです。
~DID地区でのドローン配送について、採算性と利用ニーズを検証~
(兵庫県・(公財)新産業創造研究機構(NIRO)実施の令和3年度ドローン先行的利活用事業採択事業)
エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)は、塩屋土地株式会社(所在地:兵庫県神戸市、代表取締役社長:井植 敏彰)と共同で、住宅密集地(人口集中地区:DID地区)における飲食物のドローン配送サービスの実証実験を行いました。この事業は、兵庫県・NIROが実施する令和3年度ドローン先行的利活用事業の採択事業として実施されたものです。またこの実証実験は、有人地帯における目視外飛行(レベル4)での運用を見据えたものです。
これまでのドローン配送実証実験は、過疎地や離島の買い物弱者対策といった実証が主であり、ドローン配送をビジネスにするための採算性は度外視されていました。今回、2021年9月と2022年1月の2度にわたり実証実験を実施することにより、DID地区にて「レストランから家の前まで」のドローン配送サービスについて具体的な採算性、及びニーズの検証を行いました。
【実証の概要】
レストランから配達先となる戸建て住宅まで、実際のレストランで提供されるテイクアウトメニューをドローンで配送しました。第1回目の実証実験では、家の近傍までの配送としましたが、第2回目の実証実験では、家の庭への配送を行い、より、将来の個宅配送を想定できる実験としました。2回の実証実験で延べ50フライトを行い、デリバリー時間の確認や利用者に向けたアンケートを実施し、採算性と利用者ニーズを確認しました。
【従来のドローン配送実験で困難だった採算性とニーズの検証】
レストランから戸建住宅への飲食物配送をターゲットとすることにより、将来社会実装が見込まれる住宅街でのドローン配送における費用対効果を確認しました。
今回の実験によって、レストランの開始時刻11時から14時のランチタイムに5回程度のデリバリーの実施、及び家賃に加算するサブスクリプションモデルを想定したドローン配送サービスの提供は十分に可能であることが分かりました。また、今回の実証実験参加住民からは、継続的にレストランからの飲食物配送を希望するというニーズを確認することができました。
【ペイロードの改善】
実証実験の結果、配送対象となる飲食物と、ドローンの搭載物を収めるペイロードBOXのサイズがマッチしない場合があり、輸送コストを増加させてしまう原因となることが分かりました。
第2回実証実験の際、株式会社KADO(所在地:兵庫県たつの市、代表取締役社長:倉谷 泰成)開発の新型ペイロードBOXを提供いただくことで、1度に配送可能な容積の問題を解決し、飲み物2つと食べ物(2名分のランチメニューを想定)を1度に配送することを可能としました。
【住宅密集地(DID地区)におけるドローンのLTE通信を利用した運用】
従来の2.4GHz帯の通信は、運航距離が短い場合でも、離着陸場所が木々にさえぎられる場所や、家の前の塀などにより、不安定な状況に陥りやすくなります。今回、住宅街におけるLTE通信網を利用することにより、機体は制御端末との間で通信基地局を介して安定した通信を実現することが出来ました。従来、数十キロ離れた遠距離での利用にのみ効果的と考えられていたLTE通信でのドローン運用が、短い飛行距離であっても、離着陸場所の環境によっては十分意味のあることが示されました。
エアロセンスでは、今後もドローン配送サービスの実証実験を継続し、それにより有人地帯における目視外飛行(レベル4)での運用に備えていきます。
AEROBO®(エアロボ)はエアロセンス株式会社の登録商標です。
~広域点検、防災・警備、測量などの分野での、ドローンを活用したワークフローを紹介~
エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)は、2022年6月21日(火)から23日(木)に幕張メッセで開催される「Japan Drone 2022」に出展します。今回の出展(展示ホール5、ブース番号AT-07)では、「国産ドローンが作る空の未来」をテーマに展示を行います。昨今ドローンの活用が進む広域点検、防災・警備、測量などの分野ごとに、エアロセンスのドローンを核としたソリューションを紹介します。
エアロセンスは、ドローンを中心とした製品・サービスの開発・設計、販売からアフターサービスを自社で提供しており、製品の製造も日本国内で行っています。機体の特長ごとに、画像解析クラウドソフトなどの製品を、ソリューションとして組み合わせて提供することにより、平易な操作性とワークフロー(業務工程)を実現しています。これにより、初めて利用するユーザーでも、ドローンを安全に自動飛行させて撮影をするだけでなく、簡単な操作で撮影画像を解析処理し、成果物として活用できるようになります。
本展示会では、機体の特長ごとにゾーニングをし、広域点検や測量、災害調査等の社会基盤整備においてエアロセンスのソリューションが活用された事例を紹介します。また、各分野に対するソリューションがどのような運用となるのか、一連のワークフローを紹介します。
■展示概要
ブースを各ドローンの特長ごとにゾーニングして、各分野のソリューションを紹介します。
各ソリューションは、ドローンの実機や画像解析クラウドソフトの実画面を使いワークフローを説明します。
・点検・調査、測量、農業向けゾーン「高速、広域向けソリューション」
対応機体:VTOL垂直離着陸型固定翼型ドローン「エアロボウイング
最大時速100km、最大航続距離50kmで、数百haの範囲を1回で飛行・撮影が可能です。高出力無線や LTE通信にも対応していることから、広域における測量や点検、見通しの効かない山間部など様々な場所における用途に活用されています。広域の農業用には、マルチスペクトルカメラの搭載にも対応します。
https://aerosense.co.jp/vtol-as-vt01/
・測量、災害調査向けゾーン「簡便・高精度ソリューション」
対応機体:2周波GNSS機内蔵・測量専用ドローン「エアロボPPK」
後処理キネマティック測位により標定点の設置を削減できるため、人の立ち入りにくい場所や、高低差のある場所の測量に適しています。精度の高い地表3Dモデルの生成ができるため、災害発生後に被害を受けた道路などの調査にも活用が期待されています。
https://aerosense.co.jp/as-mc03-ppk/
【撮影画像の合成・地表モデル作成・管理ソフト】
高速測量計算・画像解析クラウドソフト「エアロボクラウド」
エアロボウイング、エアロボPPK、エアロボで撮影した画像を解析できる画像解析処理クラウドソフト。ドローンで撮影した画像を合成し、地表モデルの作成を複雑な手順なしに行えます。後処理キネマティック測位にも対応しており、「エアロボウイング」や「エアロボPPK」で取得した高精度の後処理キネマティック情報とフォトグラメトリー処理※1を、複雑な操作なしに自動で連携できます。
https://aerosense.co.jp/aerobocloud/
※1 フォトグラメトリー処理:さまざまな角度から撮影した画像を使って、撮影対象物の形状をコンピュータ上で復元する手法
・防災・警備、監視向けゾーン「長時間・リアルタイム映像伝送ソリューション」
対応機体:有線給電ドローン「エアロボオンエア」
光ファイバー経由で低遅延非圧縮4K映像をリアルタイム撮影できます。
有線によって常時給電されているため、バッテリー残量を気にすることなく、長時間飛行し続けられる点が特長です。防滴防塵対応しており、高品質な映像伝送を安定した飛行状態で実現できます。
https://aerosense.co.jp/tethered
【その他の展示製品】
- i-Construction基準対応の 定番ドローン「エアロボ」
https://aerosense.co.jp/multicopter/
- 高精度GNSS※2内蔵対空標識「エアロボマーカー」
https://aerosense.co.jp/marker2/
※2 GNSS:Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム。GPS等の衛星測位システムの総称
【展示会の詳細】
下記サイトに掲載されています。
Japan Drone 2022
エアロセンスは、今後も「現実世界をICTに繋いで、様々な作業を自動化していく」というビジョンのもと、ドローンと社会を繋ぐソリューションを提供し、空から社会貢献をしていきます。
国内で初めてLTE通信を用いたドローンによる砂防点検の実証実験が行われ、エアロセンスの広域向けドローンであるエアロボウイングが活用されました。
この取り組みについて、株式会社建設技術研究所 東京本社 砂防部の内柴 良和さんにお話いただいた記事「縁の下の力持ち”を点検!ドローンで土木業界のDXを推進」が公開されています。
本記事は、「Sony Startup Acceleration Program(外部サイト)」のエアロセンスに関するインタビュー連載記事「空飛ぶロボットの挑戦」に掲載されたものです。
エアロボウイングは、国内初の垂直離着陸型固定翼ドローンで、最高時速100km、最大50kmまで飛行が可能。<br>長距離を高速飛行できる点を活かし、広域・長距離での点検、調査、監視などの業務で、さまざまな企業や自治体で導入いただいています。
近年増加する自然災害による水害に対し、被災地域の浸水高をドローンの活用によって素早く推定することで、保険金を支払うまでの期間を大幅に短縮する体制を整えることができます。エアロセンスの広域向けドローンであるエアロボウイングを活用したこの取り組みについて、三井住友海上火災保険株式会社 損害サポート業務部の丸山 倫弘さんにお話いただきました。
本記事は、「Sony Startup Acceleration Program(外部サイト)」のエアロセンスに関するインタビュー連載記事「空飛ぶロボットの挑戦」に掲載されたものです。
エアロボウイングは、国内初の垂直離着陸型固定翼ドローンで、最高時速100km、最大50kmまで飛行が可能。長距離を高速飛行できる点を活かし、広域・長距離での点検、調査、監視などの業務で、さまざまな企業や自治体で導入いただいています。
災害時に被害状況をリアルタイムで地図上に表示する「クライシスマッピング」における、エアロセンスの広域向けドローンであるエアロボウイングの活用について、NPO法人クライシスマッパーズ・ジャパン理事長 兼 青山学院大学 教授 古橋 大地先生にお話いただきました。
本記事は、「Sony Startup Acceleration Program(外部サイト)」のエアロセンスに関するインタビュー連載記事「空飛ぶロボットの挑戦」に掲載されたものです。
エアロボウイングは、国内初の垂直離着陸型固定翼ドローンで、最高時速100km、最大50kmまで飛行が可能。<br>長距離を高速飛行できる点を活かし、広域・長距離での点検、調査、監視などの業務で、さまざまな企業や自治体で導入いただいています。
~対空標識の設置数を大幅削減しながらI-CONSTRUCTION基準の高精度測量を実現~
エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)は、2周波GNSS(※2)受信機内蔵・後処理キネマティック測位対応ドローン「エアロボPPK」(AS-MC03-PPK)の受注を、本日2022年5月25日より開始します。
本機は、国産市販機として初めて(※3)後処理キネマティック(PPK(※4))に対応した測量専用ドローンです。2周波GNSS受信機により算出した機体の位置情報と撮影時刻の情報をもとに、飛行後に、ドローンで撮影した画像と統合処理することができます。これにより、一般的な写真測量に求められる対空標識(※5)の設置数を大幅に削減しても、精度の高い測位情報を取得することができます。その結果、i-Construction基準である±5cm以内の測量精度を実現しながら、広域の写真測量では所要時間を何時間も削減します。
エアロボPPKは、高速画像解析クラウドソフト「エアロボクラウド」と組み合わせることで、後処理キネマティック測位情報や撮影した画像の解析処理を自動かつ高速に行います。このようにソリューションとして提供することで、測量士のみならず、施工会社の方などこれから新たに写真測量を導入される方でも使いやすい平易なワークフローを実現します。
商品名 |
品番 |
発売日 |
価格 |
エアロボPPK |
AS-MC03-PPK |
2022年5月25日 |
オープン価格 |
※1 i-Construction:国交省の取り組みで、建設現場における測量から設計、施工等の様々なプロセスでICTを導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上と魅力ある建設現場を目指すもの。「i-Construction」は国土技術政策総合研究所の登録商標。
※2 GNSS:Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム。GPS等の衛星測位システムの総称。
※3 2022年5月、エアロセンス調べによる。
※4 PPK:Post Processing Kinematic/後処理キネマティック測位の英語表記。衛星から受信した測位データを、基準点のデータを用い後から補正処理することで、精度の高い位置情報を取得することができる測位方式。
※5 対空標識:空中から撮影した写真に写してデータ解析するための目印となるもの。
エアロボPPKは、2周波GNSS受信モジュールにより、GNSS衛星から発せられる2種類の電波の到着時間を比較し遅延量の差を読み取り、飛行中のドローン機体の位置と高さの正確な位置情報を算出します。
エアロボPPKは、ソニーのミラーレス一眼カメラを搭載しており、精細な画像撮影が可能です。カメラのシャッタータイミングにGNSS情報の受信を同期させるので、高精度な位置情報付きの画像データを取得できます。カメラには、メカシャッターを採用し、また高速なシャッタースピードに設定することにより、歪みの少ない画像が撮影できます。さらに、カメラの保持には3軸ジンバル機構を採用し、飛行中の揺れの影響を軽減させます。そのため、飛行中でも安定した質の高い画像を撮影できます。
特に広範囲の測量では、従来は標定点の設置が多数必要となり、その設置・回収に車両を用いるなど多くの手間と時間を要しました。エアロボPPKは、精度の高い測位情報を衛星から直接取得できるため、標定点としての対空標識の設置をしなくても、i-Construction基準(±5cm以内)の測量精度を実現します(※7)。
これにより、施工管理など日々計測が求められる現場での生産性が高い測量方法としての活用が期待されます。さらに、災害現場や人の立ち入りが難しい場所や地域など、今まで対空標識の設置が困難だった場所の測量も可能となります。
〈参考〉試験飛行による測量結果レポート
測量条件:標定点はなし、検証点を5点設置、撮影高度50m、地上分解能1cm/ピクセル以下、地上局として電子基準点を使用
※6 標定点:測量地点のデータを抽出する際の基準となる、標高と水平の基準が明確な点で、地上に設置して対空標識を置く。撮影時のカメラの位置や姿勢、隣り合う写真の相互関係、写真と撮影地域の3次元座標系との対応を求めるために用いる。
※7 精度確認のためには、別途、検証点となる対空標識の設置を推奨します。
エアロボPPKは、事前に飛行経路を設定することで、飛行自体も完全自律運用できる機体です。また、取得した高品質の画像を、正確なシャッター時刻ファイル、同期して取得したGNSS情報と合わせて、一か所にまとめて全て機体本体に記録します。そのため、飛行後に、取得したそれらのデータを、SDカードからそのまま「エアロボクラウド」に簡単な手順でアップロードできます。その後計算開始を指示するだけで、機体の測位情報や撮影画像、検証点のデータをまとめて高速処理でき、複雑な操作なく測量結果としての成果物を取得できます。
ドローン操作端末「エアロボステーション」での操作画面
これらの各工程の操作性はシンプルで、ドローンやデータ解析に関する操作経験の少ない方でも安全にまた簡単に使用することが可能です。
エアロボPPK(AS-MC03-PPK)の主な仕様
外形寸法(プロペラなし) | 517 x 517 x 509 mm |
外形寸法(ガード装着時) | 943 x 943 x 509 mm |
本体重量 | 2.73 kg |
本体重量(ガード装着時) | 2.95 kg |
電池 | 6S 16,000 mAh リチウムポリマーバッテリー |
標準搭載ペイロード重量 | 1.1kg |
最大使用可能時間 | 26分 |
最大風速 | 10m/s |
最大飛行速度 | 36km/h |
耐水性・防塵性 | IP43 |
フライトコントローラ | 自社製フライトコントローラ+アプリケーションプロセッサ |
センサー | GPS、加速度/角速度/地磁気(各3軸)、気圧 |
動作環境温度 | -10~40℃(バッテリー除く) |
GNSS | GPS/QZSS、GLONASS、Galileo |
使用無線周波数 | 機体制御2.4GHz |
カメラ | ソニー製α6000シリーズ、レンズ:SEL20F28、3軸ジンバル |
安全性能 | ・LED灯火による機体前方・後方の視認性確保 ・バッテリー残量基準値以下による自動帰還 ・通信断による自動帰還(帰還方法設定可能) ・GPS信号断による緊急着陸 ・遠隔での緊急停止機能 ・暴走飛行防止(異常傾き検出時のプロペラ自動停止) |
エアロボPPKの製品情報は商品ウェブページに掲載しています。
https://www.aerosense.co.jp/as-mc03-ppk/
関連製品
高速測量計算・画像解析ソフト「エアロボクラウド」
写真測量データを高速処理できる画像解析クラウドソフト。「エアロボPPK」で取得した高精度の後処理キネマティック情報とフォトグラメトリー処理※8を、複雑な操作なしに自動で連携できます。地表3Dモデルなどを、高い品質の成果物として取得できます。
※8 フォトグラメトリー処理:さまざまな角度から撮影した画像を使って、撮影対象物の形状をコンピュータ上で復元する手法。
・製品情報
https://www.aerosense.co.jp/aerobocloud/
GNSS搭載対空標識「エアロボマーカー」
GNSSロガーを搭載した高精度計測のドローン測量用対空標識。GNSS測位では最も精度の高い計測手法であるスタティック測位を採用しています。本機は、GNSSからマーカーの位置を自動計測しているため、トータルステーションからの観測は不要です。そのため、エアロボPPKの検証点として使用すると、さらなる生産性の向上につながります。取得した位置情報は、エアロボクラウドに簡単にアップロード可能です。
・製品情報
https://www.aerosense.co.jp/marker2/
今後もエアロセンスは、「現実世界をICTに繋いで、様々な作業を自動化していく」というビジョンのもと、生産性向上が求められる建設土木業界の業務効率改善に貢献します。
株式会社アクティオ(建設機械レンタル最大手)様が運営するwebメディア「レンサルティングマガジン」で、社長の佐部浩太郎が、アクティオの日南様と対談した記事が掲載されました。
国交省が推進する「i-Construction」を進める上でも、注目されている建設ドローン。「なぜ今ドローンが必要なのか」「ドローンに何ができるのか」といったことについて、それぞれ現場側と開発側のお立場から語っています。
建設現場におけるドローンの活用方法とともに、建設ドローンにの未来についても話をしています。
ぜひお読みください。
有線ドローン「エアロボオンエア」は、ケーブルから常時給電できるため、長時間の飛行が必要な監視や警備、中継、などの用途に最適なドローンです。
光ファイバー複合ケーブルを使用しているためテレビ中継に使用できるほど高品質なズーム映像が撮影可能です。
~ドローンによるマングローブ分布/生育マップ作成技術の実証実験により、 防災、漁業、気候変動対策への貢献を目指す~
株式会社ファンリード(本社:東京都豊島区、代表取締役兼CEO:小林 慶一、以下、ファンリード)とエアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)は、アジア・太平洋電気通信共同体※1の加盟国研究機関と日本企業で推進される「国際共同研究プログラム2021」へ、「ドローンによる高分解能画像を用いたサラワク州のマングローブ分布/生育マップ作成技術の実証実験」を、マレーシアのサンウェイ大学※2と共同提案しました。この度、本提案が採択されましたのでお知らせします。
■実証実験の背景及び概
マレーシアでは、2004年スマトラ沖大地震の際、半島部海岸のマングローブ林が保全されていた地域で津波被害が軽減されたことから、2005年以降全州政府とNR(Ministry of Natural Resources & Environment)によるマングローブ保全への積極的な取り組みが行われています。
マレーシアのマングローブ(62.9万ha)の22%:約14万ha※3を有するサラワク州では、「海の命のゆりかご」とも言われるマングローブが形成する生態系を維持することが、地域の持続可能な漁業を実現するうえで喫緊の課題となっています。また近年、マングローブはアマモなどの海草類とともに“ブルーカーボン生態系”として気候変動対応の観点からも保全の必要性が高まっています。
今回の実証実験では、サラワク州ラジャン・マングローブ国立公園で、マングローブ保全に向けた政府政策決定に資する科学的データ収集し、可視化することを目的に、マングローブ分布/生育マップの作製をします。
■実証実験における役割
今回、「国際共同研究プログラム2021」で採択された本実証実験においては、サンウェイ大学がプロジェクト責任者となり、日本側ではエアロセンスがドローンによるデータ取集・解析を行い、ファンリードがデータ分析を行います。
具体的には、エアロセンスは、マルチコプター型ドローンであるエアロボ(Aerobo)を用いて空から高分解能な画像データを収集し、ドローン観測のデータ処理に特化した独自のエアロボクラウド(Aerobo Cloud)を活用してデータ解析をおこないます。また、地上からはエアロボマーカー(Aerobo Marker、GPSを含むGNSS衛星電波受信機内蔵の対空標識)を用いて位置座標データを収集します。
ファンリードは、エアロセンスが収集/処理した空からのデータと地上からのデータを合わせて分析を行うとともに、スマート農業サービスとして培ってきた独自の画像認識などのAI技術を活用し、マングローブの分布/生育マップを作製します。
今回の実証実験は、特定の対象地域(サラワク州ラジャン・マングローブ国立公園)における技術実証(Category I)です。本成果を踏まえ、ファンリードとエアロセンスは、サンウェイ大学とともに、本格的な事業化実証(Category II)への移行を目指してまいります。
本格的な事業化実証(Category II)のフェーズでは、エアロセンスの広域対応ドローン(エアロボウイング)により観測エリアを広げ、ファンリードのハイパースペクトルセンサー搭載により分析能力を向上させます。ファンリードとエアロセンスは、政府機関や地域コミュニティー等に対し、マングローブの保全及び生態系の維持に必要なデータの提供を続けることで、サラワク州におけるビジネス展開を目指します。
※1 アジア・太平洋電気通信共同体(ASIA-PACIFIC TELECOMMUNITY)
国連アジア太平洋経済社会委員会(United Nations ESCAP)において「アジア太平洋地域の電気通信網計画の完成の促進とその後の有効的な運営を図るための地域的機関」の設立憲章が採択されたことを契機に、域内諸国の合意に基づき1979年に設置。アジア太平洋地域における電気通信サービス及び情報基盤の発展促進を目的としている。
https://www.apt.int/
※2 サンウェイ大学
マレーシア有数の財閥であるサンウェイグループにより1987年に設立された、マレーシアを代表する私立大学のひとつ。世界の大学の上位2%以内にランクインしている(QS World University Rankings 2021)。QSアジア大学ランキング2022で121位、また、50歳未満の世界の大学トップ150以内にランクインしている。
※3 “Status of MANGROVES in Malaysia”(Publisher:FOREST RESEARCH INSTITUTE MALAYSIA, 2020)より。
【本社】〒171-0021 東京都豊島区西池袋一丁目11番1号 メトロポリタンプラザビル15階
【代表取締役 兼 CEO】小林 慶一【設立】2013年 3月26日 【資本金】80,000千円
【株主】太陽ホールディングス株式会社
【従業員数】231名 (2021年6月末時点)
https://www.funlead.co.jp/
ファンリードは「IT技術の先に、楽しさを。」をいうミッションのもと、あらゆる分野に対応するICTサービスプロバイダーとして、DXやスマート農業、スマートファクトリーなど新たなITのあり方を提案するサービスに取り組んでいます。スマート農業/AgriTech事業では、アジアの農業における超省⼒化や⾼品質⽣産の実現を目指しています。2019年度に内閣府等により公募された「みちびきを利用した実証実験」に採択されて国内外のドローン観測実証実験に成功し、2021年1月から3月にはJETROクアラルンプール事務所主催による「DXアクセラレーションプログラム(マレーシア)」の参加企業に採択・事業参加などを経て、現在はマレーシアの企業や大学と連携したプロジェクトにも携わっています。
【本社】〒112-0002 東京都文京区小石川五丁目41番10号 住友不動産小石川ビル
【代表取締役社長】佐部 浩太郎【設立】2015年 8月3日 【資本金】10,000千円
【株主】ソニーグループ株式会社、株式会社ZMP、住友商事株式会社
https://aerosense.co.jp/
エアロセンスは、最先端のドローン、AI、クラウドで変革をもたらし、現実世界の様々な作業を自動化していくことで、社会に貢献していきます。危険や困難の伴う作業にドローンやAIを活用することで、安心・安全な社会の実現を目指しています。これまでに、建設、物流、点検・監視、農林水産、災害対応の分野でエアロセンスのドローンやサービスが利用されています。また、エアロセンスでは、ドローンの開発・設計・製造・販売を一貫して日本国内で行っています。国内外の様々な実証実験を通じて、実際に運用できて社会課題を解決するドローンソリューション創出を目指しています。
株式会社ファンリード(https://www.funlead.co.jp/)
TEL: 03-5656-0055、Email: pr-marketing@funlead.co.jp
エアロセンス株式会社(http://www.aerosense.co.jp/)
TEL: 03-3868-2551、Email: contactus@aerosense.co.jp
~「エアロボウイング」が、DXによる安全で効率的な山間調査に貢献~
エアロセンス株式会社(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)と株式会社建設技術研究所(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)は、エアロセンスで開発・設計・製造・販売を一貫して行っている垂直離着型固定翼ドローン(VTOL:Vertical Take-Off and Landing Aircraft)「エアロボウイング(Aerobo Wing)」を使用し、8基の砂防ダム(※1)を一度に点検する実証実験を、LTE通信機能を搭載したドローンとして国内で初めて(※2)実施しました。
従来は、山奥にある砂防ダムの点検には人が現地に足を運んで確認していました。しかし近年は、労働人口の高齢化の一方、異常気象に伴う災害の増加により、人が現地に行かなくても済む安全で効率的な点検が求められています。
LTE通信機能を搭載したエアロボウイングの使用により、人による現地点検が不要になるだけでなく、麓などの安全な場所から離着陸して広範囲に点在する砂防ダムを一度に確認することも可能になりました。今回の点検箇所に人が立ち入る場合、通常は1~2日かかります。本機を使用することで、現地立ち入りが不要であることに加え、その飛行時間が10分以下であるため、点検時間の大幅な短縮も実現しました。本機を利用した山間調査のDX(デジタルトランスフォーメーション)は、定期点検よる災害予防、および砂防ダムへの人の立ち入りが困難となる災害直後の緊急調査などでの活用も期待されています。
※1:水ではなく土や砂、石等を人工的にせき止め、土砂災害を防ぐダム。
※2:2022年3月、エアロセンス調べによる。
図1:今回行われた実証実験における点検対象の砂防ダム(砂防堰堤)と飛行ルート概要
エアロボウイング(Aerobo Wing)の特長
一般的に、砂防ダムは山奥の広範囲に転々と存在する上、山間部では飛行経路の高低差が大きいことが多く、マルチコプター型ドローンではバッテリーを多く消耗してしまいます。そのため、離着陸を砂防ダム1基ごとに繰り返す必要がありました。
VTOL型ドローンのエアロボウイングは、最大時速100km・最大航続距離50kmという特長により広域調査が可能です。加えて、経路上に高度差のある場所でも、水平飛行に移行したのち旋回上昇・旋回下降を利用することで、マルチコプター型ドローンと比べて使用電力を大幅に抑えることができます。また、離着陸時は垂直飛行となるため、単純な固定翼ドローンでは困難な狭い場所からの離着陸も可能です。一方、山間部での広範囲な飛行では、山奥までの見通しのない飛行経路となり、離発着場所にあるドローン操作端末と本機の間の通信が他の山に遮断され、飛行制御や映像伝送ができなくなってしまうことが課題でした。
今回、エアロボウイングにLTE通信機能を搭載することにより、山間部でも通信が遮られずに安全な飛行・砂防ダムの点検を実現しました。また、ドローン写真測量として定量的な三次元データも得られるため、1フライトで複数の砂防ダムの土砂堆積割合の正確な数値を出すことができます。
2021年12月10日、国土交通省東北地方整備局管理下の福島県にある吾妻山の中腹において、実施しました。エアロボウイングを次のように飛行させて、砂防ダムの点検を行いました。
<実証実験詳細>
エアロセンスは、LTE通信機能を搭載したエアロボウイングを活用することで、災害の予防や、迅速な復旧支援への貢献を目指します。
最新記事
アーカイブ